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ユーザー「takasaki」の検索結果は以下のとおりです。

人の聴覚/住環境による音質影響

  • 2022/02/17 10:10
  • カテゴリー:その他
  • 音量の大小により、聴覚の周波数特性(周波数別の感度)は変化します。音量を小さくするほど、低周波の聴覚感度は他周波数と比べて相対的に下がります。従って、全く同じ周波数特性で、音量(振幅)が違うだけの音を聴いても、音質は全く違って聴こえます。

  • 一般論として、音の良し悪しに影響を与えるパラメーターは、音量の大小>周波数特性>残響(エコー、リバーブ)です。

  • 日本の住宅は、一部屋あたり一辺2m~4m程度ですが、その場合は~200hz程度までの定在波(部屋サイズと連動した共鳴)が大きく出てきます。100Hz以下の音は部屋のどこにスピーカーを置いても大して変わらず、部屋寸法とリスニングポイントで周波数特性が変わります。100~250Hzは、「スピーカー → 前壁」と「スピーカー → 後壁」の反射音が耳位置で重ね合わさるので、スピーカー位置とリスニングポイントにより周波数特性が大きく変わります。

  • ある周波数の音を聴こうとすると、周辺周波数の音を下げないと、その周波数が妨害されて聴こえます。ある周波数の音が聞こえると、低周波側よりも高周波側へより強く干渉します。耳のメカ構造/センサー的な観点から説明すると、低周波の音はより体内奥側にある組織で認識します。低周波の音が耳に入力されると、その低周波に対応した耳内センサー部位に音波が達する前に、通過点にある高周波センサーに相当する組織に干渉して、高周波音の認識に影響を与えます。

  • 人が聞くことが出来る音は、最も小さい音に対して、最も大きな音の音圧は100万倍=10の6乗になる。通常は対数表記して、MIN音圧を0db(SPL)、MAX音圧を120db(SPL)で表現する。3dB上げれば音圧は1.4倍、6dB上げれば音圧は2倍、10dB上げれば音圧は3倍、20dB上げれば音圧は10倍になる。個別の周波数特性を強調/減衰させる場合、精々10dB(3倍)が限界であり、20dB(10倍)も上げると、他周波数とのバランスが崩れて、歪みの大きな音になるのは直感的に分かって頂けると思う。

  • イコライザー設定をする場合、32Hz以下/16kHz以上を上げすぎないよう注意して下さい。これらの音をほかの周波数と同じ音量で聞こえるほどブーストすると、難聴リスクが極めて高くなります。

※参照元ページ:
イコライザーのおすすめ設定(コツ・理論)
https://tumugi-wa.blog.jp/archives/80722202.html

オーストリア民謡

  • 2022/02/15 11:56
  • カテゴリー:その他

昔はオーストリアのテレビ放送が国営放送一局だけでした。金権と内部腐敗で朝は仕事をせず、年収数千万円どころの騒ぎではないのは今も同じです。

でも、ニューイヤーコンサートを観ればわかりますが、お仕事をすると良い仕事をしたり、丸テーブルを囲んで本物の識者の方々の話を放送したりですから、そこが日本のテレビとの違いでしょうね。もちろん日本のテレビ放送も「おしん」の頃までは良い仕事も残してますね。

さて、オーストリアが欧州連合に加入してからTV放送に民放も参入できるようになり、競争が生まれたことから、最近20年くらいは国営放送も仕方なく午前中に仕事するようになってきたようです。

昔は朝といえば、オーストリアの民謡とと共に国内のスキー場に設置された定点カメラ映像を順番に流し続けてました。

放送局の手抜きとは言え、この音楽が妙に心地良くて見入った人も居たのではないかと思います。単純ですが、しっかりとした基本だけでも心が晴れやかになることもあるようです。

https://www.youtube.com/watch?v=JJ77kipRutk

簡単に聞こえる民謡ですが、真似をしようとしても難しいです。しっかりとした教育を受けた人が指の訓練をして、その上で、にこやかさを忘れず本気で取り組んでます。

因みに「演歌」は日本の心では無いです。戦後のゴタゴタの中で出てきた方々を調べればすぐにわかりますが、隣国の心です。

日本の心を歌にしたのは、山田耕筰氏です。繰り返し確認しますが、日本の心は演歌ではなく山田耕筰(1886 - 1965年)です。本当に素晴らしいです。

山田耕筰の作品は、没後50年の2015年からはパブリッシュドメインです。国によっては、金の亡者たちが著作権を没後70年と主張しています。これは文化の破壊ですね。誠に遺憾です。

オー・シャンゼリゼ

ニュー・シネマ・パラダイスの2重奏譜を購入したところ、その曲集にギターソロの「オー・シャンゼリゼ」が含まれてました。

WikiPediaによると:「オー・シャンゼリゼ」の原曲は、英語で書かれた楽曲『ウォータールー・ロード(Waterloo Road)』であり、イギリスのサイケデリックバンド・ジェイソン・クレストの4枚目のシングル曲として1968年に発表されたもの。この楽曲に、フランスの作詞家ピエール・ドラノエ(Pierre Delanoë)がフランス語の詞をつけたのが『オー・シャンゼリゼ』。原曲はロンドンの「ウォータールー通り」を舞台としていたが、フランス語訳の際にパリのシャンゼリゼ通りに差し換えられた。

https://www.youtube.com/watch?v=aKYUrxWRLHk

さらに、フランス在住アメリカ人の人気歌手ジョー・ダッサンがアレンジして、1969年に自らのアルバムに加えて発表。シングルカット版はベルギーのワロン地域のチャートで最高4位となったほか、多くのヨーロッパの国でチャート入りした。

日本では、1971年に発売されたダニエル・ビダルのレコードがヒットし、後に越路吹雪(岩谷時子訳詞)やザ・ピーナッツ、南沙織(安井かずみ訳詞)などがカバーした。

またレイモン・ルフェーブルがイージーリスニングにし、世界的にヒットした。日本では小中学校の音楽の時間に取り上げられたり、たびたびCMにも使われたりもした。

もともとはイギリスの曲であるが、シャンソン及びフレンチポップスであるかのイメージが根強くあり、特に日本でフランスの歌として大ヒットしたため、長年シャンソン若しくはフレンチポップスとして扱われてきた。

ギターの乾燥対策

  • 2022/02/12 01:36
  • カテゴリー:その他

クラシックギターの表面板の割れについて、ギター製作家の佐藤剛さんから教えていただきました。

クラシックギターの表面板は三味線やティンパニーと同じように四方が固定されてます。隙間があると音が前に跳ばないはずです。

ですから、乾燥により板が収縮すると、板の強度の限界点でどこかに隙間が生まれます。これが表面板の割れです。


独特の柔らかい響きで知られる高級ピアノのベーゼンドルファー社の整音士さんの話では、ピアノにとっては湿度50%以下が推奨だそうです。人の生活環境との譲歩を加味しても、湿度が60%ぐらいで音の抜けが無くなってしまうので、楽器の近くに植木鉢を置くのも、より良い響きのためには避けるべきとのことでした。

クラシックギターはピアノに比べて板の容積が小さく、弦の聴力を太い鋼鉄の枠で支えているわけでもないので、耐性が劣るのは容易に想像できます。

乾燥してないと鳴らないし、乾燥により楽器が壊れてしまうので、除湿と加湿が必要になってきます。

 

①湿度計は相対湿度
https://empex.co.jp/support/thfaq/thfaq.htm
②相対湿度と絶対湿度
https://weathernews.jp/s/topics/202002/280095/


木材の含水率は温度の影響は少なく、相対湿度により決まります。温度により空気中の水分量が異なるというのは絶対湿度の話ですが、木材の含水率は相対湿度で決まるということです。ですから、温度に関係なく湿度計の湿度を40~60%にしていれば問題ないはずです。

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木材の平衡含水率は気温と相対湿度に一致している状態で、木材の含水率は安定した状態です。木材の平衡含水率は空気中の絶対湿度ではなく、相対湿度により決まりますので注意が必要です。

木材の湿度特性


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気温10°で91%まで湿度を上げていても、電気ストーブなどの湿度を上げる機能の無い暖房器具で30°まで暖房したら、湿度が28%まで下がるので楽器に良くない。(高橋政一)

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膠の接着強度だけを見ると日常生活の温度や湿度では劣化は殆ど発生しないと言えます。
例えば湿度のみを取り出せば90パーセントを越えると溶け始めますが、現実的には接着層がその湿度を越える事はかなり劣悪な環境下に長期間置かなければ起きえません。

従って特別過酷な状態でも無いのに駒が飛ぶ様な場合は何らかの事情で接着不良があったか、長期間に渡っての木材の伸縮の影響で外れたと考えられます。

前者の場合は膠を煮込む時に温度が60℃を越え加水分解したり、雑菌が混入して劣化が生じた事によって起こり、後者は駒材と表板の収縮度の差から部分的な浮きが生じ、時間と共に広がる事によって起きます。

また、後者の木材の動きによる原因で起こる故障は駒だけで無く、力木剥がれもあります。
これは力木は長さ方向に伸縮しないのに対し表板や裏板は幅方向に伸縮が起こる為に発生すると考えられます。

何れにせよ、膠は楽器自体が湿気の影響で伸び縮みした際に一緒に多少伸縮する可能性を考えると、比較的楽器に無理な負担がかからない接着剤と言えます。湿度管理は50から60パーセントの範囲内にしておく事が望ましいと言えます。

(製作家 尾野 薫)


6.夏期は気温や湿度で膠(にかわ)の接着がよわくなるのですか
https://www.auranet.jp/salon/maintenance/mainteqa/

 

以下ページは「温度と相対湿度から(容積・重量)絶対湿度を計算するツール」です。

https://www.2x6satoru.com/article/ab-humidity.html

このページ内のグラフを見ると、摂氏15度と25度では空気中に含むことのできる水量が倍ぐらい違います。

ギターの塗装

サイト消滅対策の避難データです:  ◆ギターの塗装の種類と特徴  ◆ヤマハWebサイト

オイルフィニッシュ以外の塗装メンテは、カルナバポリッシュYMAHAのラッカーポリッシュなど。


 

 

1)天然プラスチックの「シェラック(Shellac)」

インドやタイなどの熱帯アジアに生息する昆虫、半翅目ラックカイガラムシ科のラックカイガラムシ(Lac insect)の分泌液を分離生成したもの。ラック虫は「蚕」「ミツバチ」と並ぶ三大益虫としても知られる。

キシリトールガム(XYLITOL)やマーブルチョコレート、 チョコボール、酸に強い特性を生かして胃で溶けずに腸で溶ける医薬品のコーティング、電子部品の接着剤としても使用される。

耐摩耗性に優れ、すれてもなかなか削れず、油やアルコール以外の有機溶剤にも溶けない特性を持つ。この点はゴムに反応してしまうラッカーよりも優れていると考えられる。

ヤマハのHPによると、セラック塗装をタンポ塗したときの塗装の厚さは20ミクロン~30ミクロン、スプレーでニスを塗った場合は150ミクロン~300ミクロンとされ、通常は200回以上も塗り重ねる。

高級ギターでしか使われない理由は、このタンポ塗に熟練の技術が必要で、かつ時間がかかるため。塗るのが速くても乾かすのに時間がかかるため、乾かしてから微細サンドペーパーをかけては何回も塗り重ねるタンポ塗は時間がかかる。

水分と温度/湿度に弱く、高温や高湿度で再溶解するので注意。

半そでの服でギターを弾き続けたり、ギターと触れる汗をかきやすい胸の部分と塗装面の密着により、体温と汗で白濁することがある。また夏季に車の中に放置したりすると、高温変化から粘度が上がり、ギターケースの内側の毛がギターにくっ付くときがある。酒をこぼすとそのアルコールで溶解する。

なお、セラック塗装は比較的容易に塗り直しが可能。

 

2)ラッカー (Lacquer)

ヘルマン・ハウザーがこの塗装。

「ラッカー」の語源はセラックの原料となるラックカイガラムシ。

Wikipedia「ラッカー」:一般的には無色または着色された塗料の一種であり、溶剤を揮発させることによって乾燥すると硬くて耐久性の高い塗面を与え、磨き上げることによって非常に強い光沢と深みが得られる。

この定義では、漆も、上述のアルコールに溶かすセラックもラッカーの一種となるため、日本では家庭用品品質表示法により「ニトロセルロース」を主成分とするものをラッカーと定義。

このニトロセルロースは「セルロース」、つまり植物の繊維(細胞壁)を化学的に処理して作られる。1920年代に開発され、当初は主に自動車の塗装に使われた。

セラックのようにタンポ塗ではなくスプレーを使って一気に塗装が可能ながら、一気に厚く塗ってしまうと硬化不良を起こしやすく、薄く塗っては乾かしを繰り返す必要がある。

このため、セラックほどではないものの塗装に時間がかかり、高級な楽器にしか使われない。完全に硬化するまでに時間がかかるためバリバリにウェザークラック(ひび割れ)が入るときがある。

ラッカーは一見完全にかたまったように見えて実は完全に硬化するまでに時間がかかる。ハウザー3世さんんの話では「セラックは永久に乾かない」。

硬化するときは内部に含まれるシンナーが抜けていくため、徐々に塗装が縮み、最終的に割れる。これが上記のウェザークラック。

ラッカーはセラックに比べると汗に強い。しかし、石油系の溶剤で溶かして塗布するため、ゴム(石油系物質)とアセトンに弱く、ゴムに触れると化学反応を起こし溶解する。

これで怖いのがギタースタンドの滑り止め部分や一部のギター支持具。一晩で溶けるらしく、ゴムに触れたままの放置には注意が必要。

また、シンナーやアセトンで溶けてしまうので、マニキュアの除光液が付いた手でラッカー塗装のギターを触ったり、除光液をギターにかけないように注意。

 

3)ポリウレタン

ポリウレタン塗装がセラックやラッカーと違うのは、溶剤なしで硬化するという点。

2液型のポリウレタンと1液型のポリウレタンがあり、どちらも化学反応によって硬化する。

セラックやラッカーは溶剤に溶かし、その溶剤が揮発することで固まる。このため、再度溶剤とおなじようなものに触れると溶解する。これに対してポリウレタンは化学反応によって硬化するので一度硬化すると元に戻らない。

逆に言うと、溶剤で溶かして塗りなおすようなことはできない。このため、一度傷がつくと修復は難しく、塗装を削り落として再塗装するしかない。

ポリウレタンというと丈夫なイメージがあるが、実は塗装面は弾力があり柔らかいという特性がある。

このため、木材の伸縮に対しても強く、長期間にわたって美しい塗装面を保持できる。

また、ラッカーのように徐々に硬化するのではなく化学反応で一気に硬化するため、ウェザークラックのような変化が起きない。

ポリウレタンとというと厚塗りというイメージがあるが、ポリウレタン塗装そのものは重ね塗りによって厚さをコントロールでき、極薄に仕上げることも可能。

ホセ・ラミレスは、極薄に仕上げ上位の楽器でもウレタン塗装を採用。

ラッカーと同じくいきなり厚く仕上げると硬化不良を起こすため、ポリウレタンも塗り重ねる必要がある。しかしながら、硬化までの時間が速いため、すぐに次を塗ることができる。これが安いギターに使われる理由。

安いギターでは、塗り重ねる回数を少なくするために、一度に塗る厚さを厚くしているものと思われる。

 

4)カシュー

河野製作所ギターがカシュー塗装。海外のギターではカシュー塗装を見たことがない。

カシューナッツの殻に油分が含まれており、この中の「カルダノール」と「カルドール」樹脂が塗装の原料。

カシュー塗装は、特性が日本伝統の塗装である漆塗装とほぼ同じで、見た目も漆に近く、ふっくらとながら透明感の高い感じの見た目に仕上がる。

漆で厄介なかぶれるという症状が起きず扱いやすく、カシューは漆に比べ乾燥も速い。

特徴としては、漆とほぼ同じ程度の耐久性。

漆は漆器として食器に使われるほど水分に強く、耐摩耗性も高い。カシューも同じ。さらに薬品にも強く、石油系の溶剤やゴムにも反応しない。

また、漆以上に熱や日光にも強いそうです。熱やアルコールをあびても白濁しません。

塗装としても硬度が高くかつ弾力性が高いという特性があり、楽器の塗装としてもすぐれている。

毎日支持具のために吸盤を貼り付けてはがしてを繰り返しても塗装に影響が少ない。

 

5)木の触感を活かしたオイル塗装(オイルフィニッシュ)

ケヴィン・アラムがオイルフィニッシュ塗装。

オイルフィニッシュの特徴はとにかく薄い点。

これまで紹介してきた塗装は木の表面に塗料の膜(被膜)を作るため、手で触っても木の触感を感じることはできず、塗料の膜を触ることになる。これに対してオイル塗装は木材に油をしみこませる塗装のため、膜を作らず触ると木の凹凸がダイレクトに感じられる。

木の表面に被膜を作ると振動を妨げるという意味ではオイルフィニッシュは最も振動を妨げない塗装であるとも考えられる。一方、その薄さがゆえに塗装としての保護力は最弱で、耐摩耗性もほとんどないため容易に塗装が剥げる。また、被膜を形成しないため打痕が付きやすい。

湿度を遮断する能力も無く、湿度管理によい一層の注意が必要。特にネックが保護されていないので反りやすいと考えられる。

パバロッティの「ネッスン・ドルマ」

残念なことに、昔の話になってしまいましたが、3大テノールで知られるルチアーノ・パヴァロッティ氏の「ネッスン・ドルマ」です。凄まじかったです。

https://www.youtube.com/watch?v=cWc7vYjgnTs

 

技術だけでは芸術の高みには達することは出来ないかも知れないけど、技術の壁を超えないと対峙することができないこともあると感じさせてくれます。演奏が終わったときに、人格の変貌も感じられます。才能と努力の両方を兼ね備えた指揮者にも恵まれ、幸いでした。

楽譜の電子化

  • 2022/01/12 07:46
  • カテゴリー:その他

クラウドに上げた楽譜運用をタッチパッドで始めることにしました。

昔の記録を再現したり、懐古趣味を楽しむならともかく、今どき円筒式蓄音機で録音することがないのと同じ理由で、歴史の流れには逆らえないと判断しました。

この歳になって今更という思いはさておき「今直ぐに終わっても良いように、永遠に続いても良いように」の言葉を思い出して重い腰を上げました。

楽譜のデジタル化は、孤軍奮闘している先生方も多いのではないかと想像します。参考になれば幸いです。

必要なもの:

  1. デジタル化した楽譜
  2. クラウド環境
  3. 楽譜表示デバイス
  4. 楽譜を表示するソフト
  5. 画像レタッチソフト
  6. 譜めくり用のフットペダル
1)デジタル化した楽譜
[ペトルッチ楽譜ライブラリー] などで知られる著作権フリーのネット公開楽譜、スキャン楽譜、[MuseScore] などの記譜ソフトで生成した楽譜データなどです。印刷時のトラブル回避にPDFファイルでの管理が基本です。
2)クラウド環境
全ての末端で利用するためにはクラウド化が必須です。クラウドを含めたデジタル記憶媒体は、有料無料に関わらず一瞬で全てが失われる可能性があることから、手元のすべてのデバイスと同期を取っておくのが安全です。

個人的には、クラウドサービスはGメールに付属する15GBの [マイドライブ] を使うようになりました。グーグルは儲かってますから、設備投資に潤沢な資金が流れているはずです。メールアドレス4つで60GBの容量が無料で使えます。
3)楽譜表示デバイス
最低でも13インチ以上のタッチパッド。10インチ程度ではスタイラスペンでのメモ記入が困難です。可能なら15インチぐらいで細いベゼル、300gまでの重さ、スタイラスペン収納が理想です。

譜読み用ですから画面非光沢のアンチグレアタイプが良いです。全てのデバイスでPDF楽譜を共有することを考え、リナックスもアンドロイドも走るウィンドウズPCです。

とりあえず妥協の末に購入したのは、13.3インチ1280gの64bitウィンドウズ10タッチパッド。RAMが4GBしかありません。でもPDF楽譜を読み込むだけですからこれでもオーバースペック気味です。ストレージは128GBで、速くもなく遅くもないコアi5のCPU。ブルートゥースは譜めくりペダル接続のために必須です。それから光沢液晶の反射により見難いので反射低減フィルムを貼りました。


譜面台に置きっぱなしなので気にしませんが、1kg超えの重量は両手で支えても重く感じます。いつも譜面台ではなく机上使用のときもあり、頭上のライトが映り込むことがあるので、机上スタンドを探しました。
コンパクトに畳めること、軽くしっかりしていること、角度調整が直角ぐらいまで調整できること、この条件で探し、折りたたみアルミニウム製のスタンドを購入しました。この製品は値段も含めてお奨めできます。たぶんこの手の製品では無敵なのではないかと思います。
同じ折りたたみで、急角度の調整ができず、プラスチック製品で良ければ、百均ショップでも安価に売っているそうです。
4)楽譜を表示するソフト
1990年のIBM社基本ソフトDOS/V販売当初からパソコンを組み続け、その後MS社ウィンドウズ3.1から現在に至る全てのウィンドウズシリーズ、様々なLinuxなどと格闘してきた数十年間のパソコン人生の中での試行錯誤から、基本ソフトも含めて有料ソフトよりもフリーソフトの方が良いと感じてます。

因みに、これまで使ってきた数多くの有料ソフトで今も重宝しているのは「秀丸エディター」「Becky!メールソフト」「WinFD」この3本だけです。
メールソフトのBecky!は、10個以上のメールアドレス、数十年間の膨大なメールデータ、複数の末端でのメールデータ共有、これら全てをクリアしてます。

閑話休題、楽譜に関する画像表示ソフトですね。

zip版もあって助かる定番の画像表示ソフトは[IrfanView]です。日本語化も簡単で、[Susieプラグイン] を入れればPDFやMSビットマップも含めて様々な表示フォーマットに対応します。

[NeeView] は、Microsoft Storeでもインストール可能ですが、ウィンドウズのバージョンアップを追いかけるときや、複数の末端に同じ環境を構築するときに楽な [.zip] 版を使ってます。フルスクリーン表示でフットペダル使用です。


5)画像レタッチソフト
先ずは [mspaint] ウィンドウズ標準のお絵かきソフトです。使い慣れたウィンドウズXPの [.exe] ファイルをコピーし、その後のウィンドウズで使ってます。たった一つの小さな [exe] ファイルをコピーしダブルクリックするだけで64bitウィンドウズ10で適正化も何もせずに安定して走ります。シンプルで使いやすいです。

[Drawboard PDF] はPDFにスタイラスペンでメモ記入が可能。しかし残念なことに互換性が無いこと、それから、突然データが消えるとの複数の報告がネットにありました。代替ソフトを探してます。良いソフトがあったらコメントいただけると助かります。

[.pdf] ファイルから [.png] ファイルへの変換、その逆のPNGファイルからPDFファイル生成するときは、上記の画像表示ソフト [IrfanView] を使ってます。

6)フットペダル
譜めくり用の足パッド。これは急ぎではないので、購入に至ってません。

有線よりも無線接続ですが、近距離での通信ですから青歯(ブルートゥース)が良いです。青歯接続のキーボードと併用しなければ、トラブル無く使えそうです。

USB充電式と乾電池使用も一長一短です。

ペダルを踏んだときに「カチッ」という操作音が出ないものを探してます。

 

※運用開始時にページ更新します。

11月のある日(Un dia de Noviembre)

YouTubeに『11月のある日(Un dia de Noviembre)』というギター曲が多く見つかります。

演奏時間4分ぐらいの小品です。

作曲はキューバのギタリストであり、作曲家、指揮者、高名な教育者としてもよく知られているレオ・ブロウェル氏です。

https://www.youtube.com/watch?v=OCNfwkJuDFc

この曲の独特の情緒に魅力を感じ、あまり調べもせず楽譜を広げて弾いていたのですが、中間部で難しい所があり、皆さんがどのように弾いているのかYouTubeで様々な演奏を聴いてみました。

皆さん上手に弾いていて感心するのですが、中間部で変化をつけて元気よく弾くのが腑に落ちないので、調べてみました。

 

曲名は映画の題名「Un dia de Noviembre」だそうです。

レオ・ブロウェル氏が音楽を担当したそうです。1972年のキューバ映画で、作曲は1976年、公開は1978年です。

当時のキューバ社会の矛盾と苦境を誠実に描こうとした本作は完成後、封切りにふさわしい時期ではないとの判断から公開を延期。6年後の1978年11月28日にようやく公開」参照:https://ameblo.jp/rincon-del-cine-cubano/entry-11957578859.html

 

映画の全編はYouTubeに見つかりました。原語です。

https://www.youtube.com/watch?v=XYnL3YjjYhA&t=40s

上の画像の右側、腕を組んでるのがブロウェル氏


映画でこの曲が流れるのは3ヶ所。

23m30s - 25m10s

53m30s - 55m09s

1h04m40s - 1h06m13s

 


ピアノによる演奏もあります。この曲は鳴っている音が少ないですから、表現力が優るギター演奏に軍配が上がりますね。ピアノは一音一音の表現力に劣る分、音楽の作りというか、曲の骨格が浮き彫りになるので、ギターで弾くときの参考になります。

動画ではなく音のみですが、作曲者自身の演奏が以下。ラテンアメリカらしい気風が感じられます。曲の出だしからドライですから途中で変化を付けても違和感が無いです。これが曲中の速度変化の理由なんでしょうね。

https://youtu.be/dCiap9-GY0w?si=SXAxscx9DHujNt70,br.

上記の録音のピッチが高かったので、440Hzに直したところテンポが少し落ち着きました。ついでに高温ばかりが強調されていたので低音も少し上げ音割れヶ所に対応して全体の音量を下げた mp3 が以下です。

BrouwerPlaysUnDiaDeNoviembre.mp3

 

以下は遊びで弾いている作曲家自身の様子です。手の故障で演奏活動を止めるまでギターの名手として世界中に名を轟かせた巨匠の片鱗が伺えます。

https://www.youtube.com/watch?v=pqdSKNA4TdA

レストランではなかった「ティファニー」

  • 2021/12/01 21:39
  • カテゴリー:その他

ムーン・リバー『ティファニーで朝食を』の話です。

亡き母に連れられて通った映画館。ボクはまだ小学校低学年でした。後で考えてみると、これで英語の響きに免疫ができたのではないかと思います。

それから何よりも、夢に溢れる映画に触れたことは、敏感な子供の感性を培う良い経験だったようです。我が子に対峙する教育者としての母に感謝します。「子育ては人生最大のプロジェクト」という母の言葉を思い出します。

1960年代のアメリカ映画は、ジェノサイド正当化プロバガンダ西部劇もありましたが、夢に溢れる多くの作品が作られたのも事実です。自動車や家電製品などの産業が日本に移る前というのもあり、戦勝国の合衆国にとって良い時代でした。

 

演奏は自らに誠実で、指導というのは生徒さんに夢を授けることだと思います。

美しきロスマリン

ポピュラーな曲ですから誰でも知っていると思います。バイオリンの巨匠フリッツ・クライスラーの小品で、作曲家当人の名演が残ってます。

クライスラーは、オーストリアの帝政時代から共和制さらにナチス独裁という時代の流れの中で活躍した音楽家です。皇帝フランツ・ヨセフの時代を含むので、聴いていると沸き立つような「古き良き時代」のウィーンの薫りが伝わってきます。アシュケナジムだったことからオーストリアがドイツに併合されたときにアメリカに渡り没してます。

「音楽的に粗野」という理由でウィーンフィルの入団試験で落とされてますが、軍人でしたし、また学んだのがウィーン国立音大ではなくウィーン市立音大でした。ウィーン市立音大を10才で主席卒業、さらにパリ音楽院を12才で主席卒業してます。

クライスラーは、ウィーン市立音大でブルックナーから作曲を学んでいるので、小品にもスケールの大きさが感じられるのは、その影響なのかも知れません。

 録音は1938年、ヒットラーがオーストリアを併合した年ですから、クライスラーがアメリカに渡る直前ですね。

パリ音楽院でも学んでますから、この録音の8年前のフランスのラベル(1875年3月7日 - 1937年12月28日)自身の演奏を聴くと、拍の刻みの厳しさから曖昧なところが無いという意味で、同じような印象を受けます。

作者であるラベル自身の指揮による1930年初演のボレロです。ごまかしの無い、類稀なる名演です。巨匠の精神力にたじろがず最後まで集中して聴くのは簡単ではありません。

 

美しきロスマリン(Schön Rosmarin)は、フリッツ・クライスラー(Fritz Kreisler, 1875年2月2日ウィーン生 - 1962年1月29日ニューヨーク没)作曲のヴァイオリンとピアノのための小作品。 4分の3拍子。ト長調。簡単な三部形式。著作権切れPDF楽譜(上から30ページ目、楽譜内のページ表記と異なる)

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