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2023年12月の記事は以下のとおりです。

ロマン派

  • 2023/12/22 15:38
  • カテゴリー:芸術

ヨーロッパでは、イギリスから始まった産業革命がヨーロッパ大陸に浸透するにつれて、新しく生まれた中産階級が勃興します。社会がそれまでの王侯貴族の生活や宗教のシガラミから開放され、それまで無かった一般庶民の文化が生まれます。

これがフランス革命に代表される、歴史の流れの中での大きな変化です。今から2百数十年前のことでした。

中産階級の文化は、最初のうちは、王侯貴族への憧れもあってギャラント様式ロココ様式のような、それまで培われてきた華やかなバロック文化の影響が残ってましたが、その後はそれまでの難解な文化よりも、単純明快でわかりやすい古典的なものが主流になってゆきます。

この変化は、中産階級の中でもブルジョアジーと言われる富裕階層の文化が、徐々に一般庶民へと幅広く浸透していった結果の表れだろうと理解してます。

西洋音楽なら、難解なポリフォニーから単純明快なホモフォニーへの移行であり、さらに、わかりやすい夢や表面的な華やかさの追求へと変化してゆきます。

この動きが、ドラマの時代と言われたバロックから、音楽の時代と言われた古典派、さらに文学の時代と言われたロマン派への変化へと繋がるのだろうと解釈してます。

ビーダーマイヤー画家カール・シュピッツヴェーク

ロマン派の時代は19世紀半ばから後半と考えられますが、例外も散見され、初期には音楽と文学とのコラボでドイツ歌曲を生み出したシューベルトや、シラーのテキストとのコラボにより生まれたシンフォニー「第9」で知られるベートーベン、さらに南米などでは後追いの形で現在に至るまでロマン派の傾向が残ってます。

子供の情操教育には夢に溢れるロマン派の文学が良いですね。 

ロマン派の産物としては、遠い昔に想いを馳せたグリム兄弟に代表されるメルヘン、ヨーロッパと異なる文化への憧れから生まれた漂流記や旅行記、または理解のし易い身近な生活に密着した内容の文学です。もちろん、このような傾向は文学だけでなく絵画や音楽にも見られます。

音楽も時代の影響から文学との融合という試みが始まります。ベートーベンの第9はその先駆けとも考えられるでしょう。典型的なものは交響詩や楽劇であり、一般庶民の生活に密着した民衆劇、さらに大きな流れとしては歴史主義や民族主義の台頭へと繋がってゆきます。

関連:ビーダーマイヤー様式

 

前奏曲(プレリュード)

前奏曲(プレリュード)は、元々は弦数の多いリュートの調弦確認と指慣らしのために、演奏の前に和音を中心に楽器を鳴らしてみたものが記譜されるようになったものだそうです。

そのため、演奏の基本は、幅広い速度で和音を良く響かせるのが前奏曲です。そして、曲の性格上テンポ・ルバートで比較的自由に演奏します。

当初、リュートの弦数が多くなった時代(バロック時代)には、主体となる曲の前にプレリュードが演奏され、その後に本曲の演奏という順番でした。それが、古典派を経てロマン派になると、自由な和音の繋がりを楽しむ小品としてプレリュード単体で作曲演奏されるようになりました。

 

様々なプレリュードがある中で、オーケストラ曲では個人的にはリストのプレリュードが好きです。

可能なら総譜をめくりながら聴くと良いですね。オーケストレーションはラベルが良く知られてますが、響きの織りなしは、どうやらリストに軍配が上がるようです。

https://www.youtube.com/watch?v=G5aITdUMADo

このDr.カール・ベーム1943年ベルリン・フィルの動画は残念なことに一部だけです。フルトヴェングラー1954年のウィーンフィル(⇒mp3音声のみ)も凄まじいですね。圧倒されます。

その他、リストの前奏曲の全曲演奏は ⇒ こちらの動画。ベストを尽くした楽団員ひとり一人の勝利が感じられます。

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