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山下和仁氏の娘さん、山下愛陽さん

2017年のことですから5年前です。

彼女の父上 Kazuhito Yamashita 山下和仁氏も室内楽で素晴らしい技量を発揮しますが、娘さんKanahi Yamashita 山下愛陽さんが、独奏だけでなくアンサンブル奏者としてこれほど楽しくワクワクするような演奏ができるまでに成長されました。

国際コンクールの準決勝というよりも普通の演奏会です。まだまだ学ぶことが多いのは当たり前ですが、年齢にふさわしい華が感じられ、素晴らしいです。ご両親の喜びも一入だろうと想像します。 

若い娘さんらしい魅力が演奏に溢れ、押しつけがましさが感じられないのも助かります。

https://www.youtube.com/watch?v=MT-maA79cFQ

 

個人的には、合わせもので気をつけることが多いのを再確認させられました。2月の公演で共演者に余分な負担をかけてしまったことを反省しました。世の中はGWですが、音楽家に休みは無いというワルカー師匠の言葉を胸に、秋に向けてさらいます。

それから、このコンクールのために作曲された新作の出来不出来はともかくも、楽譜のアナリーゼと解釈については、多くのギタリストが不得手なようですね。

 

余談ですが、この独奏曲の作曲依頼スポンサーの「エルンスト・シーメンス」がドイツ系の貴族シーメンス家だったことを知りませんでした。長生きはするものですね。

そう言えばウィーンの博物館「ハウス・オブ・ミュージック」もシーメンスの出資でした。シーメンス社の担当者からの依頼で、オープニング宣伝で使われた「来て・観て・感じて」の日本語キャッチフレーズをひねり出すまで一人で黙々と悩んだのを思い出しました。

ギター名器の弾き比べ

東京の楽器店アウラの名器34本を同じ環境で一気に鳴らしてます。楽器それぞれの特性を知ることができる貴重な録画です。益田正洋さん大変お疲れ様でした。 

https://www.youtube.com/watch?v=UNj8HpbRwDg

 

楽器の試奏動画は、奏者や録音環境が異なると鳴り方が全く違ってしまい、比較ができないことが多いのですが、この録画は一人の奏者が同じ曲を、同じ場所で、同じ機材を使って録画しているので、わかりやすいです。

 

以下、佐藤クラシックギター工房さんから:

4月30日(土)に浜松でギタリスト益田正洋さんによるバッハ:無伴奏チェロ組曲全曲演奏会を開催します。

今回の浜松公演では名器ハウザーとクラシックギターの祖と言える「トーレス」を使います。開演前には,プレトークとして私佐藤が,使用するギターについて解説を致します。

・2022年4月30日(土)
・14:00 開場
・14:40 プレトーク
・15:00 開演
・チケット:4,000円(全自由席)
・会場:芸術工房ユパンキ(浜松市中区東伊場2-6-9)
・主催・申込・問い合わせ:佐藤クラシックギター工房
 sato@guitar.jp.net 053-435-4053

感染状況により急な開催中止・延期等の可能性がありますので,必ず事前予約をお願いします。
https://youtu.be/_ZOc65GwlwY
https://youtu.be/JPO_KfOQHXU
また今回は翌5/1(日)にレッスン会も同時開催します。
レッスン会の受講・聴講も募集中です。

バレー「眠れる森の美女」

  • 2022/04/13 22:11
  • カテゴリー:芸術

これも先週プラハの仲間からのメールで教えてもらった動画です。

メルヘンには夢がありますね。バレーがこんなに魅力的だとは知りませんでした。光と色と模様、その配置とバランス、動きと静止の姿の美しさに引き込まれます。メロディメーカーとして知られるチャイコフスキーの効果音楽も見事です。メルヘンとロマン派の組み合わせが無敵だったことを再確認しました。

https://www.youtube.com/watch?v=M751MfXPU8E

 

それにしても、価格comサイトで人気ナンバーワンとは言え、所詮安価なPCスピーカーです。単純な軽音楽ならともかく、クラシック音楽の中でも音の作りに複雑さの無いチャイコフスキーでさえ、耳を澄ましても音楽とその音が聴こえません。

あまりに酷い音なので、音響について考えてみたのですが、どうせ音響ルームを設計して高級スピーカーを置いたところで、ヨーロッパのオペラ座と比べれば、月とスッポンほどの差があります。

コロナ騒ぎが落ち着き、戦争とそれに続く冷戦が収まって、その後の不況を超えた頃にウィーンに飛んで現場の演奏を聴くのが良いですね。長い辛抱になりそうですが「陽はまた昇る」の言葉を胸に、その時を待とうと思います。

エドゥアール・リスラー

プラハの清介さんからのメールで教えていただくまで、このピアニスト、エドゥアール・リスラー/Edouard Risler(1973-1929)の存在を知りませんでした。

グラナドスから『ゴイェスカス』より「窓辺の語らい (Coloquio en la reja)」を献呈されたピアニストです。

YouTubeに窓辺の語らいの楽譜付きの演奏があります。下記のエドゥアール・リスラーの演奏を聴く前に聴いておくと良いです。先にリスラーを聴いてしまうと、これほどの名演でも虚飾が気になり色あせて聴こえるからです。

https://www.youtube.com/watch?v=RdDCN2Bwp64

特にギターを弾く若年層の中に音楽とサーカスを混同する傾向を感じてますが、現存する音源で最も古いこの世代の音楽家には、弾き跳ばしとか見過ごしが無く、演奏にごまかしが微塵も感じられません。素晴らしいです。

もちろん20世紀初頭の録音ですから雑音があるのは仕方ないです。再現芸術としての本質は、雑音の有る無しでは無いというというところが肝要です。

この演奏芸術について録音技術を語るのは的外れですから、その点については別の場で思う存分語れば良いと思います。それが技術の進歩に繋がり、多くの人々の生活を豊かにすることに繋がると信じて疑いません。

音部記号

  • 2022/04/06 21:55
  • カテゴリー:その他

西洋音楽の音部記号は、ト音記号ヘ音記号ハ音記号、この3種類が使われてます。

音部記号を使って5線譜のどこが「ト音」、または「ヘ音」「ハ音」なのかを定義します。詳細説明はレッスンでないと難しいので避けますが、「イロハニホヘト」が西洋の「ABCDEFG」ですからト音記号は「G」の文字、ヘ音記号は「F」の文字、ハ音記号は「C」の文字で表記されてます。

言語 音の名前
イタリア語 ファ
日本語
英語 C D E F G A B
ドイツ語 C(ツェー) D(デー) E(エー) F(エフ) G(ゲー) A(アー) H(ハー)

 

音部記号の字体は、以下画像から想像できるでしょうか。

画像出典:ドイツ生まれの8つのフォント

上記の字体は、ヒットラーが廃止したアルファベットの旧字体フラクトゥールです。この亀の甲羅の模様のように複雑な旧字体の廃止により文盲が減りました。他方、貴重な文字芸術が失われることになり、歴史を学ぶときに旧字体を学ぶ必要性も生まれました。

ウィーンでも戦前に教育を受けた諸先輩は、このような美しい文字を書いてました。歴史を学ぶのに、現行で世界最古の新聞「Wiener Zeitung」を読む必要があったり、先生からの連絡メモの読解も含めて、日本からの留学生には難解で戸惑ったのを覚えてます。

以下画像は、世界一美しい図書館として知られるハプスブルク王宮のウィーン国立図書館所蔵、現存でドイツ語圏最古のヴェンツェル旧約聖書/Wenzelsbibelから。

画像出典:QUMRAN-& BIBEL

余談ですが、スラブ系のチェコで生まれたヴェンツェル旧約聖書からヨーロッパ文化が感じられ、ラテン語で書かれたアイルランドの三大ケルト装飾写本「ケルズの書」「ダロウの書」「リンディスファーンの福音書」から中東文化が感じられるのは興味深いです。

文化の薫り

  • 2022/03/28 12:06
  • カテゴリー:芸術

東京で開催中のメトロポリタン美術館の特別展に行きました。5月30日まで開催されてます。お薦めです。

さて、以下はウィーン楽友協会150年祭の催しです。YouTube の字幕をONにしてから自動翻訳の設定を日本語にすることができます。

https://www.youtube.com/watch?v=QzYwpeGZg18&t=102s

 

このウィーンの動画を日本で見て感じたことは、自分の想像を超えたことに取り組んでいる人たちが居て、その活動が生活を豊かに変化させていることです。

田舎に引き篭もっている間に文化から離れてゆくのを感じます。生意気なのかも知れませんが、正確にはそこに生活する人々の意識の貧しさを感じてます。このことを、気にも止めない方々が多いのが現実なのではないかと思います。

無知の知」はとても大切なことで、それを「無知の罪」と呼ぶ人が居るほどです。このことを忘れないように自らを見つめ続け、律したいと常に願ってます。

芸術は知的な活動です。中国雑技団からの驚きとは異なる精神世界があります。このことを夢にも思わず、また理解しようともせず生涯を過ごす人が居るのは悲しいことです。

名器の音の秘密に迫る研究

  • 2022/03/11 09:16
  • カテゴリー:その他

興味深い研究です。勉強不足で10年前の記事を今ごろ見つけました。。

ストラディバリウス、ガルネリ、アマティは、ヴァイオリンの世界3大名器として知られてます。その中でも数億円の値段が付くストラディヴァリウスは、その価格のゆえに話題にも上りやすいです。

スイスの研究家達がこのストラディヴァリウスの音の秘密に近付いたようです。Physisporinus vitreus と Xylaria longipes という細菌(fungi) を使いカエデの材質を変化させ、名器に近い響きを再現することに成功したそうです。

Treatment with fungi makes a modern violin sound like a Stradivarius

https://www.sciencedaily.com/releases/2012/09/120908081611.htm

 

そう言えば、ハウザーさんのギター材は、伐採した丸太そのままのギターの原材料を何年も何年も Teich/池 に漬けっぱなしにして木材を乾燥させるとの話でしたが、これは、丸太の表皮と表面が腐ってしまうくらいまで、菌によって木材を変化させてから、その丸太を製材して使うとカラッと乾いた響きのギターになるという話だったことが今ごろ理解できました。

適正な録音をするために

  • 2022/03/09 10:00
  • カテゴリー:その他

PC録画について少しずつ学んでます。

ネット検索でヒットする録音録画の解説ページは、ボクのような全くの素人には難解なページが多いです。ボクが必要としている情報は、良くも悪くもないくらいのPC環境で音を鳴らして、自分が気にならない程度の品質の録音です。

http://cherryhillspage.web.fc2.com/level_meter/level_meter.htm

因みに、手元のオーデオ環境は、マイクが素人向けの安価なタスカム、スピーカーもJBLのUSB接続をPCデスクに乗せて使用する程度の環境です。スピーカースタンドはずっしりとした重みの分厚いクリスタル ガラスのオーディオボードです。オーケストラ曲などを聴くときは音の分離が良いので各声部が聞き取りやすいです。音域バランスはイコライザーソフトを当ててます ⇒ Equalizer APO(窓の杜)

ギター弦購入時の選び方

ギター弦はハナバッハ黒ラベルを使ってます。数年に一度くらい他の弦も使ってみますが、その一度だけでまたハナバッハに逆戻りです。一番安いのはたぶんサウンドハウスさんで税・送料込2千円以下です。

要点は以上です。以下は音に関する情報です。興味のある方はどうぞ。

 

個人的には1・2・3弦の選択基準を1弦の基音音量にしてます。キンキンと響くような倍音の甲高い音を避けるわけですが、3弦については逆に倍音の量が多い方が音の輪郭がはっきりするようです。そういう意味では、ナイロン弦でもカーボン弦でもどちらでも良いです。同様に4・5・6弦の低音弦は4弦の基音の音量で決めます。その他の弦は、少々キンキンと鳴っても音の芯が無いとまでは言えないように感じてます。

人によってはキンキンと鳴る甲高い響きが好きな人も居ると思いますが、音楽へのアプローチの違いでもあると思ってます。

ウィーンフィルの響きはキンキンしてませんし、ベーゼンドルファーも然り、シュタインウェイは高音の伸びと響きのバランスが良く取れている例だとも感じてます。ベルリン・フィルやN響の音のキレの良さは磨き抜かれた技術の賜物です。

 

===以下は、様々なサイトからの引用です===

 

※フロロカーボンの標準直径
一般社団法人日本釣用品工業会  > 規格・安全 > 釣用品の標準規格(JAFS)> 
ナイロン糸・フロロカーボン糸・ポリエステル糸の標準直径 PDF

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藤井眞吾さんのブログ > ギター弦の話

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空気を振動して伝わる音は、振動数に応じて振動の幅(音量)が減少していきます。

高音は発散して消えるのではなく減衰して消えます。低音が遠くまで届くのに比べて高音が届きにくいのは、低音の減衰が高音に比べて少ないから。高音が減衰した結果、残った低音が伝搬していく。

※以上:音の空気伝達についての豆知識

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蝸牛が音の高さを認識する方法は、蝸牛に配置された聴神経が反応することで音の高低を脳で認識しています。

高い音は短い距離しか進めず、低い音は蝸牛の奥まで進めます。人間の蝸牛の場合、入口近くに高音を感じる聴神経が、渦巻きの奥の方に低音を感じる聴神経が配置されています。

蝸牛に配置された聴神経毎に周波数=三角関数の成分を認識し、脳で合成され音として知覚します。

実際の蝸牛はもっともっと複雑な構造なんですけど、ザックリ説明するとこんな感じです。(例えば低音は入口近くの聴神経と奥深くの聴神経の両方を刺激するが、脳が選択的に判断して低音と知覚している、など)

※以上:YAHOO知恵袋「せかせかさん」

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・ナイロンの特性
 粘り強い、柔らかい
 伸びる、水分を吸収する

・フロロカーボンの特性
 強度はナイロンより強いが、伸びが少ないから、切れるときはプチンと切れる傾向
 硬くてゴワゴワする
 水分をあまり吸わない


繊維の複合方法には大きく2種類ある。細かく切断した繊維を樹脂と均一に混ぜ込む方法と、繊維に方向性を持たせたまま樹脂を含ませる方法で、ガラス繊維は前者、炭素繊維は後者の方法が採られることが多い。

一般的にカーボンだと樹脂系(釣竿、ゴルフクラブなど)、釣り糸に使うのはフロロカーボン

釣り糸においても、感度を優先するときはフロロ、柔らかさや扱い易さを優先するときはナイロンと使い分ける。

ギターにおいても、上記特性を活かし、例えば1-2弦はやさしい音がするオーガスチンのナイロン弦を使い、3弦だけ細くてシャープな音のサバレスアリアンスのフロロカーボンを組み合わせる奏者も居る。

※以上:5ちゃんねるクラシックギター総合スレPart118

【追記】フロロカーボンはナイロンよりも比重が大きいため弦が細く、硬性もあることから音の立ち上がりが良く、充実した倍音に支えられ音の輪郭がはっきりとしている傾向が強い。倍音が強いので1弦のように細い弦のときはキンキンと鳴るときがあるので注意。ナイロン弦は温度と湿度の影響を受けやすいのが難点だが、材質の柔らかさから音色に変化を持たせやすい。張り替えてから音高が安定するまで日数がかかるが、伸び切ってしえば調弦が安定し適度な張力が生まれ弾きやすくなる。フレットとの接触点が痛みやすく音色に影響が出たところで交換。

早期教育

  • 2022/02/24 17:18
  • カテゴリー:その他

モーツアルトのトルコ行進曲ピアノ連弾の動画です。ウィーン国立音大のFaceBookで紹介されてました。

https://fb.watch/bm_9egddXh/
 

日本や韓国、大陸中国、台湾で様々な分野の早期教育が進んでいるけど、西洋音楽は西洋には敵わないと感じます。どこが違うのかが問題です。

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