ギター弦購入時の選び方
- 2022/02/24 20:41
- カテゴリー:クラシックギター
ギター弦はハナバッハ黒ラベルを使ってます。数年に一度くらい他の弦も使ってみますが、その一度だけでまたハナバッハに逆戻りです。一番安いのはたぶんサウンドハウスさんで税・送料込2千円以下です。
要点は以上です。以下は音に関する情報です。興味のある方はどうぞ。
個人的には1・2・3弦の選択基準を1弦の基音音量にしてます。キンキンと響くような倍音の甲高い音を避けるわけですが、3弦については逆に倍音の量が多い方が音の輪郭がはっきりするようです。そういう意味では、ナイロン弦でもカーボン弦でもどちらでも良いです。同様に4・5・6弦の低音弦は4弦の基音の音量で決めます。その他の弦は、少々キンキンと鳴っても音の芯が無いとまでは言えないように感じてます。
人によってはキンキンと鳴る甲高い響きが好きな人も居ると思いますが、音楽へのアプローチの違いでもあると思ってます。
ウィーンフィルの響きはキンキンしてませんし、ベーゼンドルファーも然り、シュタインウェイは高音の伸びと響きのバランスが良く取れている例だとも感じてます。ベルリン・フィルやN響の音のキレの良さは磨き抜かれた技術の賜物です。
===以下は、様々なサイトからの引用です===
※フロロカーボンの標準直径
一般社団法人日本釣用品工業会 > 規格・安全 > 釣用品の標準規格(JAFS)>
ナイロン糸・フロロカーボン糸・ポリエステル糸の標準直径 PDF
---
藤井眞吾さんのブログ > ギター弦の話
---
空気を振動して伝わる音は、振動数に応じて振動の幅(音量)が減少していきます。
高音は発散して消えるのではなく減衰して消えます。低音が遠くまで届くのに比べて高音が届きにくいのは、低音の減衰が高音に比べて少ないから。高音が減衰した結果、残った低音が伝搬していく。
※以上:音の空気伝達についての豆知識
---
蝸牛が音の高さを認識する方法は、蝸牛に配置された聴神経が反応することで音の高低を脳で認識しています。
高い音は短い距離しか進めず、低い音は蝸牛の奥まで進めます。人間の蝸牛の場合、入口近くに高音を感じる聴神経が、渦巻きの奥の方に低音を感じる聴神経が配置されています。
蝸牛に配置された聴神経毎に周波数=三角関数の成分を認識し、脳で合成され音として知覚します。
実際の蝸牛はもっともっと複雑な構造なんですけど、ザックリ説明するとこんな感じです。(例えば低音は入口近くの聴神経と奥深くの聴神経の両方を刺激するが、脳が選択的に判断して低音と知覚している、など)
※以上:YAHOO知恵袋「せかせかさん」
---
・ナイロンの特性
粘り強い、柔らかい
伸びる、水分を吸収する
・フロロカーボンの特性
強度はナイロンより強いが、伸びが少ないから、切れるときはプチンと切れる傾向
硬くてゴワゴワする
水分をあまり吸わない
繊維の複合方法には大きく2種類ある。細かく切断した繊維を樹脂と均一に混ぜ込む方法と、繊維に方向性を持たせたまま樹脂を含ませる方法で、ガラス繊維は前者、炭素繊維は後者の方法が採られることが多い。
一般的にカーボンだと樹脂系(釣竿、ゴルフクラブなど)、釣り糸に使うのはフロロカーボン
釣り糸においても、感度を優先するときはフロロ、柔らかさや扱い易さを優先するときはナイロンと使い分ける。
ギターにおいても、上記特性を活かし、例えば1-2弦はやさしい音がするオーガスチンのナイロン弦を使い、3弦だけ細くてシャープな音のサバレスアリアンスのフロロカーボンを組み合わせる奏者も居る。
【追記】フロロカーボンはナイロンよりも比重が大きいため弦が細く、硬性もあることから音の立ち上がりが良く、充実した倍音に支えられ音の輪郭がはっきりとしている傾向が強い。倍音が強いので1弦のように細い弦のときはキンキンと鳴るときがあるので注意。ナイロン弦は温度と湿度の影響を受けやすいのが難点だが、材質の柔らかさから音色に変化を持たせやすい。張り替えてから音高が安定するまで日数がかかるが、伸び切ってしえば調弦が安定し適度な張力が生まれ弾きやすくなる。フレットとの接触点が痛みやすく音色に影響が出たところで交換。